沖縄の建物ってなんでこんなに黒いんだね?
そう聞いてきたのは、私よりもかなり年上の東京でバリバリ空間デザイナーの方だった。もう15年以上も前の話。それまで全く気にしてなかったものの、言われてみればちょっと古くなると黒ずみなのかカビなのか、沖縄の建物ってなんだか黒いし汚い。後で聞いた話しだが、結局黒カビの一種だったと知った。
そのころの私の仕事のメインは新規看板提案設置だったので、看板はどうだ?と多くの商業看板を見て回ってみた。
沖縄の看板
流石に黒カビがびっしり発生していて汚い、と言う看板はそこまで多くはなく、年中湿気の多いところに近い、土に近い等の悪条件の場所だと、黒カビどころか苔までついている看板もあったが、多くの商業看板は別の汚れが目立った。それが、水垢であった。
水垢の原因
青い空青い海、年中気持ちの良い晴れが多いと思われがちな沖縄だけど、実は曇りや雨の天気が多く、それは日本有数であるということはご存じだろうか?
冬と言われる季節はほぼ曇り、長い梅雨、真夏を少し過ぎると多くの台風襲来による大雨や長雨、断水などの心配から解放されると引き換えに、湿気の多さに悩まされるのが沖縄県民の暮らしである。だから、雨が降って湿気が残っていても、それを拭き取るという文化はほぼ無い。看板もそれに同様で、雫が残っていても自然乾燥させるのが当然である。それが水垢の原因となる。
水垢の現状
白い看板には灰色の跡が、ベタ色の看板には白っぽい跡となって水垢はどうしても残ってします。看板は高所にあるのが常なので、その水垢を取ろうにも高所作業は危ないのでプロにお任せとなってしまう。故にやらないか、経費の1番最後扱いとなる運命。しかし、写真をご覧になっていただくとわかるが、この水垢が看板の1番の汚れとなり、お店自体の品位や質感を落としてしまっている。年に数回は看板業者に任せて、この水垢をとってもらうのがベストだと思うが、今回はベターな方法を提案したい。
水垢を防ぐ○○
サブタイトルにもある「水垢を防ぐ○○」の○○とはなんだろうか?クイズにしてもしょうがないので、答えます。
それは、ひさしです。帽子で言うとツバです。
例えばこんな感じ↓
なーんだ、と思った方、その通り、that’s simple なんだよね。でも、こんなシンプルな事、ほとんどやってない!だから汚れる。実は、こういう私だって、この事実に気づいたのはごく最近。恥ずかしい。
ひさしの効果
この看板ひさしの効果は水垢を防ぐだげでなく、多くの見えない効果も考えられる。
- 水垢を拭く手間を省く(業者に頼む経費削減効果)
- 汚れないので看板の耐用年数が伸びる(通常5〜7年程度が10年ぐらいにはなるはず)
- 見た目が良くなるので、お店や会社の品が下がらない(ブランディング効果の維持)
- 看板設置箇所の汚れを軽減(看板横や下のついで汚れが減少)
- 地域の印象が落ちない
等が考えられる、筆者が思いつかない他の効果もあるに違いない。
まとめ
看板を新設したり貼り替えするタイミングでひさしを付けるのがベストタイミングだが、既存看板の洗浄とともにひさしをつけることをおすすめする。
汚れていない看板こそが、あなたの会社やお店のファーストインプレッションを向上させて、集客の基本となるのだから、社長や店長の義務として看板のひさし取り付けをまとめとして提案しておきたい!
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